子供の骨折についてご注意ください
子供は日常生活の中で活発に動き、転んだりぶつけたりすることがよくあります。
ちょっとしたケガに見えても、実は「骨折」が隠れていることも少なくありません。
特に成長期のお子さんは骨が柔らかいため、大人と同じように折れるだけでなく「ひびが入る」「骨が曲がる」「一部だけ剥がれる(剥離骨折)」といった特殊な形で骨折することがあります。
今回は、子供の骨折の特徴や注意点、受診の大切さについてご紹介します。
転倒や打撲の後、腫れや痛みが出るのはよくあることです。しかし以下のような場合は骨折の可能性が高くなります。
腫れがどんどん大きくなる
皮膚が「紫色」に内出血している
強い痛みで動かせない
明らかに変形している
特に「腫れ」や「紫色のあざ」があるときは要注意です。骨折を疑うサインのひとつですので、自己判断で様子をみるのではなく、できるだけ早めに整形外科を受診することが大切です。
保護者の方がよく驚かれるのは「最初のレントゲンでは骨折が写らなかったのに、後日もう一度撮影したら骨折がわかった」というケースです。
これは子供特有の現象です。
成長期の骨は柔らかく、折れていても線がはっきり見えないことがあります。数日経って骨が反応し始めると、再撮影でようやく骨折が確認できるのです。
そのため、受傷直後に「骨折なし」と言われても、痛みが続く場合は再度の受診が必要となります。
当院では、超音波検査(エコー)を用いた診断も行っています。エコーは放射線を使わずに皮膚の表面から骨の状態を確認できるため、小さなお子さんにも安心して利用できます。
レントゲンで分かりにくい初期の骨折をエコーで早期に捉えることができる場合もあります。特に「打撲と骨折の区別」が必要な時に役立ちます。
「腫れていないから大丈夫だろう」「動かしているから平気そう」と思って受診が遅れるケースもあります。しかし、子供は痛みに強く、折れていても我慢して動かすことがあります。
実際には骨折しているのに、受診が遅れてしまうと治癒までの時間が長引いたり、成長に影響が出る可能性もあります。
気になる症状がある時は、迷わず整形外科を受診してください。
「口石やすひろ整形外科クリニック」には、有田町を中心に、伊万里市、波佐見町、武雄市、川棚町、佐世保市、三川内町、嬉野町など、近隣地域から多くのお子さんが来院されています。
地域の皆さまに安心して通院していただけるよう、骨折の診断からリハビリまで一貫したサポートを行っております。
子供の骨折は見た目では分かりにくいことが多く、初期のレントゲンでも写らない場合があります。
腫れや紫色のあざは骨折のサイン
レントゲンでわからなくても再検査が必要
エコーで早期診断が可能な場合もある
大丈夫そうに見えても必ず整形外科を受診